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本の感想

『継続する技術』

shiro_kitsune

~「三日坊主」を卒業するための、科学的で優しい指南書~


はじめに:「続かない悩み」を抱えるすべての人へ

「何をやっても長続きしない」

「やる気が出るのは最初だけ」

「目標を立てても、いつの間にか忘れてしまう」

そんな“継続できない自分”に悩んでいる人は多いのではないでしょうか。

私もその一人でした。

戸田大介さんの著書『継続する技術』は、まさにこのような悩みを持つすべての人のために

書かれた一冊です。

本書の特徴は、根性論ではなく、行動科学に基づいた実践的なメソッドをやさしい言葉で教

えてくれる点にあります。


第1章:なぜ「継続」はこんなに難しいのか?

戸田さんは冒頭で、「継続は才能ではなく、技術である」と明言します。

多くの人が「自分は意志が弱い」「性格的に飽きっぽい」と思い込んでいますが、実はこれは

誤解。

行動科学の視点から見れば、人間が継続できないのは“仕組み”が間違っているからだという

のです。

●行動が続かない主な理由

  • ハードルが高すぎるスタート
  • 完璧主義による挫折
  • 失敗したときの自己否定感

この章では、「人間の脳は変化を嫌う」「目の前の報酬に弱い」といった心理的傾向に触れつ

つ、無理なく継続するためには“ハードルの下げ方”が鍵になることを教えてくれます。


第2章:三日坊主を防ぐ“最小単位”の行動とは?

この章のキーワードは「行動のハードルを徹底的に下げる」です。

●戸田式・継続の黄金ルール

  1. 目標は“習慣”に分解する
  2. 行動のハードルを1%まで下げる
  3. 行動できた自分を必ず認める

たとえば、「毎日筋トレを続けたい」と思ったら、「1日1回スクワットする」から始めてい

い。

大切なのは、「継続できた」という体験を脳に記憶させることだといいます。

「1ミリでも動けたらOK」

書籍:『継続する技術』
著者:戸田大介
出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン

この考え方は、自己肯定感が自然と高まる魔法のようなルールでした。


第3章:「続ける仕組み」は環境が9割

行動を継続するためには、「やる気」よりも「環境づくり」が圧倒的に重要だというのが、こ

の章のメッセージです。

●環境デザインの具体例

  • スマホの誘惑を物理的に遠ざける
  • 習慣化したい行動を生活の動線に組み込む
  • 視覚トリガー(見える場所にノートを置くなど)を活用する

さらに、「人間関係」や「時間帯」など、自分を取り巻く環境を整えることで、行動の自動化

が可能になります。

戸田さんは、「人は環境の奴隷である」とまで言い切っています。

それだけに、自分の行動を責める前に、まず環境を見直すことが何よりも重要なのです。


第4章:「ご褒美」と「記録」の力を活用する

この章では、行動を強化するための具体的なテクニックとして、「報酬」と「記録」が紹介さ

れます。

●報酬の使い方

人間の脳は「やったことに対して報酬がある」と、自然にその行動を繰り返すようになりま

す。

重要なのは、報酬が行動直後にあること

たとえば、勉強したら好きなお茶を飲む、筋トレの後はゲームをしてOKにする、など。

●記録の力

行動記録を残すことも、継続に大きな効果があります。

本書では、「見える化シート」や「行動チェックリスト」など、シンプルで実践しやすい記録

方法が紹介されています。

「記録は、自分の努力を見える形にする鏡」

書籍:『継続する技術』
著者:戸田大介
出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン

この言葉に背中を押されました。


第5章:習慣化が崩れたときの「リスタート法」

どんなにうまく継続できていても、体調や仕事、気分の変化などで一度リズムが崩れること

はあります。

そのときに大事なのは、「失敗を責めずに、淡々とリスタートする技術」です。

●リスタートのコツ

  • 「ゼロから再出発」ではなく、「途中からの再開」でいい
  • 自分に「やらなかった理由」を説明しなくていい
  • 継続できなかった自分も、受け入れること

戸田さんは、習慣を「線」ではなく「点の連続」として捉えようと提案します。

たとえ昨日できなくても、今日1ミリ動ければ、それはもう“継続”の一部なのです。


第6章:「自分を変えたい人」こそ読むべき一冊

本書を読んで一番心に残ったのは、「継続は、自己肯定感を育てる行為」というメッセージで

した。

何かが続くと、自分を好きになれる。
何かが続くと、自信が生まれる。
そしてその自信が、次の行動につながる。

この“ポジティブなループ”を生み出すために必要なのが、本書で紹介されている数々のテクニ

ックなのです。


まとめ:『継続する技術』から得た5つの学び

  1. 継続は「才能」ではなく「技術」である
  2. 行動のハードルを1%まで下げれば、誰でも動き出せる
  3. 環境を変えれば、意思に頼らずに継続できる
  4. 「ご褒美」と「記録」で、継続は楽しくなる
  5. 続けられないときは、自分を責めずに再スタート

読後の感想:これまでの“継続失敗人生”に希望をくれた本

私はこの本を読み終えた瞬間、「ようやく自分にも続けられる方法が見つかった」と感じまし

た。

これまで何度も挫折してきた勉強や運動も、本書のテクニックを使って、少しずつ“続ける喜

び”に変わってきています。

特に、「今日はやりたくない」と思った日に「1分だけでもいい」と自分に許可を出せるよう

になったことは、継続への大きなブレイクスルーでした。

「継続ができる人間になりたい」と思っているすべての人に、自信を持っておすすめしたい一

冊です。


📘 書籍情報:
書籍:『継続する技術』
著者:戸田大介
出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン


ABOUT ME
しろきつね
しろきつね
ブロガー / 会社員
会社員として働くだけではリスクが大きすぎると思い、2024年にブログを開始。本が大好きで本好きの方と繋がりたい! 人生の目標は毎日ワクワク心が踊る日々を送ること。 そして静かな街で犬と猫に囲まれてのんびり平穏な日々を過ごしたい。
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