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本の感想

『行動経済学が最強の学問である』

shiro_kitsune

『行動経済学が最強の学問である』は、行動経済学の基本的な考え方や、日常生活やビジネスにおける活用法を分かりやすく解説した本です。

「なぜ人は非合理的な選択をしてしまうのか?」「お金や時間をもっと有効に使うにはどうすればいいのか?」といった疑問に対し、行動経済学の視点から納得のいく答えを示してくれます。

本記事では、本書を読んだ感想や、特に印象に残ったポイントを詳しく解説します。

著者:相良奈美香 出版社:SBクリエイティブ


1. 行動経済学とは何か?

本書ではまず、「行動経済学とは何か?」という基本的な概念が説明されています。

行動経済学とは?

  • 人間が必ずしも合理的な選択をしないことを前提とした経済学
  • 心理学と経済学を融合させた学問
  • 企業のマーケティングや政策立案にも活用されている

私たちはよく「合理的に考えて行動すべき」と思いがちですが、実際には感情や環境に影響されて非合理的な決断をすることが多いです。

例えば、

  • 「セールでお得だから買う」→ 本当は必要ないものを購入
  • 「今すぐの楽しみを優先する」→ 貯金せずに浪費する
  • 「他人の意見に流される」→ 本当は違う選択肢が良いのに周囲に合わせる

こうした現象を分析し、より良い選択をするための知識を提供してくれるのが行動経済学です。


2. 感想① 「人は合理的に行動しない」という前提が面白い

本書を読んで最も印象的だったのは、「人は合理的に行動しない」という前提があること。

従来の経済学では「人は常に最適な選択をする」と考えられていましたが、行動経済学では、

人はしばしば間違った判断をする
感情や直感に流されて選択をする

という現実的な視点を持っています。

例えば、「アンカリング効果」という現象があります。

🔹 アンカリング効果とは?

「最初に提示された数字(アンカー)によって、その後の判断が影響される」心理現象。

例:

  • 定価10万円の商品が「50%オフの5万円」と書かれていると、「安い!」と感じる
  • しかし、そもそもその商品が5万円の価値があるかどうかは考えていない

このように、人間は無意識のうちに数字や情報に影響されていることがよく分かりました。


3. 感想② 「損失回避の法則」は超重要!

本書では「損失回避の法則」という概念が紹介されていました。

損失回避の法則とは?

「人は得をすることよりも、損をすることを避けようとする心理が強い」という理論。

例えば、

  • 5000円もらえるチャンス vs 5000円失う可能性がある選択
  • どちらも確率は50%でも、多くの人は「5000円を失いたくない」と考えてしまう

この法則は、私たちの日常にも大きく影響しています。

🔹 ビジネスにおける応用

  • 企業が「お試し無料キャンペーン」を提供するのは、損失回避の心理を利用している
  • 人は「せっかく無料でもらったものを手放すのが惜しい」と感じ、継続購入しやすくなる

このように、行動経済学を知ると「自分がどういう心理で行動しているのか」を深く理解できるのが面白かったです。


4. 感想③ 「現状維持バイアス」から抜け出す

本書では「現状維持バイアス」という心理的な罠についても解説されています。

現状維持バイアスとは?

  • 「現状を変えたくない」と思う心理
  • 変化を恐れるため、より良い選択があっても現状にとどまってしまう

例えば、

  • 転職した方が良いと分かっていても、今の職場にとどまる
  • 新しい習慣を取り入れたいのに、結局いつも通りの生活を続けてしまう

このバイアスに気づくことで、「もっと良い選択ができるのでは?」と考えられるようになりました。


5. 本書を読んで実践したいこと

『行動経済学が最強の学問である』を読んで、すぐに実践したいと感じたことをまとめます。

1️⃣ お金を使うときに「本当に必要か?」を冷静に考える
2️⃣ 「損失を避けたい」という心理に気をつける(投資・ビジネスの決断)
3️⃣ 「現状維持バイアス」にとらわれず、新しい挑戦をする
4️⃣ セールや割引の数字に惑わされず、価値を基準に判断する
5️⃣ 情報に流されず、論理的に判断する習慣をつける

行動経済学を学ぶことで、自分の選択をより良い方向に導けると感じました。


6. まとめ

『行動経済学が最強の学問である』は、私たちの心理がどのように経済活動や意思決定に影響を与えているのかを分かりやすく解説した一冊でした。

人は合理的ではなく、感情や環境に影響される
損失を避けたがる心理(損失回避の法則)を理解する
セールや広告の仕組みを知り、賢く買い物をする
現状維持バイアスを乗り越え、より良い選択をする

行動経済学を学ぶことで、日常の無意識な選択を見直し、より賢く生きることができると感じました。

この本は、経済学や心理学に興味がある人だけでなく、「人生をより良くしたい」と考えるすべての人におすすめです!

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しろきつね
しろきつね
ブロガー / 会社員
会社員として働くだけではリスクが大きすぎると思い、2024年にブログ副業を開始。目標は毎日ワクワク心が踊る日々を送ること。 そして静かな街で犬と猫を飼ってのんびり平穏な日々を過ごしたい。
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