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「怠惰」なんて存在しない──休むことが人生を豊かにする、真の幸福論

shiro_kitsune

はじめに:「サボってる自分」が許せないあなたへ

「やらなきゃいけないことがあるのに、なぜか手がつかない…」

「自分だけ何もできていない気がする」

「どうして、みんなはあんなに頑張れるのに…?」

こうした思いに押しつぶされそうになったことはありませんか?

私たちは、日々の生活や仕事のなかで「もっと努力しなければ」「怠けてはいけない」という強迫観念に囚われがちです。そして、少し立ち止まっただけでも「自分はダメだ」と自分を責めてしまう…。

そんな現代人に静かに、でも鋭く問いかけるのが、社会心理学者デヴォン・プライス氏の著書
『「怠惰」なんて存在しない──終わりなき生産性競争から抜け出すための幸福論』です。


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💡 生産性や働き方に関する書評


「怠けているように見える人ほど、限界まで頑張っている」

本書の最大のメッセージは、タイトルにもなっている「怠惰なんて存在しない」という強烈な主張。

私たちが「怠けている」と見なしてしまう状態の裏には、実は“過労”や“心の疲弊”が潜んでいるとプライスは指摘します。

彼自身、かつては完璧主義で努力至上主義の優等生。

大学院で博士号を取り、誰よりも成果を出すことに執着し続けた結果、燃え尽き症候群を患い、心身ともに崩壊しました。

その経験から彼は、「怠惰」とラベルを貼られている状態が、実は“休息の必要性”や“過剰な期待からの逃避”であることに気づいていきます。


なぜ私たちは「怠けること=悪」と思い込んでしまうのか?

プライスは、私たちが「怠けてはいけない」と信じ込んでしまう背景に、資本主義社会と文化的価値観があると鋭く分析しています。

たとえば、こんな言葉を聞いたことはありませんか?

  • 「忙しい人は充実している」
  • 「頑張っている人は立派だ」
  • 「暇=無能」

こうしたメッセージは、教育、家庭、メディアを通じて無意識に私たちの価値観にすり込まれてきたものです。

結果として、何もしていない時間や「休むこと」に罪悪感を感じてしまい、自らを“自己搾取”し続けることになります。

これこそが、本書が言う「生産性の呪い」。

誰かに強制されているわけではないのに、「もっと頑張らなきゃ」「まだ足りない」と自分を追い込み続けてしまうのです。


休むことは「罪」じゃない。「革命」だ。

本書で最も心に残ったのは、次の一節です。

「休むことは、単なる回復ではなく、社会への静かな反抗である」

 書名:「怠惰」なんて存在しない──終わりなき生産性競争から抜け出すための幸福論
著者:デヴォン・プライス
翻訳:佐々木 寛子

この言葉に、私は深く揺さぶられました。

現代社会では、「常に動き続けること」が称賛され、「立ち止まること」は見下されがちです。
SNSを見れば、誰かが今日も自己投資に励み、副業で稼ぎ、資格を取り…とにかく努力しているように見える。

そんな中で「何もしない時間」を過ごすことは、勇気のいる行為です。

でも実は、そうした“空白の時間”こそが、心を癒し、自分の本音と向き合い、人生を取り戻すための大切な時間なのです。


「何者かにならなきゃ」という呪いから、自分を解放する

私たちは、知らず知らずのうちに「何者かにならなければ価値がない」と信じ込んでいます。

  • 有名大学を出た
  • 一流企業に勤めている
  • 年収が高い
  • 忙しく働いている

こういった“ラベル”で自分の価値を測ってしまう人は多いでしょう。

しかし、プライスはこう問います。

「もし病気で働けなくなったら、その人の価値はなくなるのか?」
「何も生産していないとき、人は本当に無価値なのか?」

書名:「怠惰」なんて存在しない──終わりなき生産性競争から抜け出すための幸福論
著者:デヴォン・プライス
翻訳:佐々木 寛子

答えはもちろん「NO」です。

人間の価値は、本来「存在していること」そのものにあります。

誰かの役に立たなくても、何も成果を出せなくても、ただ生きているだけで、その人にはかけがえのない価値がある。

この“当たり前”を、私たちはあまりにも忘れすぎているのかもしれません。


私自身が変わったこと:「休むことを、自分に許す」

私がこの本を読んで、最も大きな変化は、「休むことへの罪悪感」が消えたことです。

以前の私は、「何もしない日=自己嫌悪の日」でした。

朝寝坊すると「時間を無駄にした」と落ち込み、休日に外出しないと「生産的でない」と感じ、SNSで他人の成果報告を見るたびに「自分は何もしていない」と責めていました。

でも、今は違います。

  • 疲れた日は、早めに布団に入る
  • 何もしたくないときは、思いっきりサボる
  • 「今の自分」でいいと認めてあげる

こうした小さな選択が、少しずつ自分を癒やしてくれることに気づいたのです。


生きづらさを感じているあなたに、伝えたいこと

この本は、単に「頑張りすぎてる人」だけに向けたものではありません。

  • 社会に馴染めないと感じている人
  • 他人と比べて落ち込んでしまう人
  • 何をしても満たされない人
  • 「頑張れない自分」が嫌いな人

そんなすべての人に、「あなたはもう十分がんばっている」と、優しく語りかけてくれる一冊です。

そして、「自分を責めるのをやめていい」「何もしない時間を、もっと大切にしていい」と教えてくれます。

今、立ち止まっているあなたにとって、それは「怠惰」ではなく、「生き延びるための知恵」なのです。


書籍情報

書名:「怠惰」なんて存在しない──終わりなき生産性競争から抜け出すための幸福論
著者:デヴォン・プライス
翻訳:佐々木 寛子
出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン


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✨ まとめ:何もしない時間が、あなたを救う

『「怠惰」なんて存在しない』は、「怠けている」というレッテルを貼られたすべての人に希望を与える本です。

がんばりすぎているあなたへ。
今こそ、立ち止まりましょう。
そして、自分自身の声に耳を傾けてください。

「休むことは悪じゃない。人生を取り戻すための、最初の一歩」

そんなメッセージが、あなたの心に優しく届きますように。


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