【書評・感想】『君のお金は誰のため』|資本主義社会で「賢く豊かに生きる」ための視点とは?

「お金があれば幸せになれる」
そう信じて疑わなかった私たちに、鋭く問いかける一冊があります。
それが、田内 学 著『君のお金は誰のため』です。
本書は、単なるお金のハウツー本ではありません。
私たちが日々使う「お金」の本質と、それが社会に与える影響をやさしい言葉で深く解き明
かし、「お金をどう稼ぐか」ではなく、「誰のために、何のために使うか」という視点を与えてくれます。
📖 書籍情報
- タイトル:きみのお金は誰のため: ボスが教えてくれた「お金の謎」と「社会のしくみ」
- 著者:田内 学
- 出版社:東洋経済新報社
- ジャンル:ビジネス
1. 『君のお金は誰のため』とはどんな本か?
著者の田内学氏は、ゴールドマン・サックスで金融の最前線を経験し、その後教育活動や講演を通じて「お金の本質」を伝えてきた人物です。
彼が本書で提示するのは、経済や投資のテクニックではなく、「お金の使い方を通して、より良い社会と人生を創る」というメッセージ。
タイトルにもある「君のお金は誰のため?」という問いかけ。
これは実は、私たちが普段の生活で無意識に避けてきた最も根本的な問題でもあります。
- 給料をもらうことは当たり前
- 節約して貯金するのは良いこと
- できれば投資で増やしたい
これらはすべて「自分のためのお金の使い方」。
でも、そのお金はどこから来て、どこへ流れていくのか?
この視点を持つことが、本書のテーマの核にあります。
2. 印象に残った3つの学び
① 「お金は社会を動かすエネルギー」
本書で最も強く感じたのは、お金は投票と同じくらい社会を動かす力を持っているということ。
私たちが「何を買うか」「どこに投資するか」という日々の行動が、社会のあり方そのものを変えている。
たとえば、環境配慮型の商品を買えば、それだけ持続可能な社会に近づく。
逆に、安さだけを追求すれば、ブラック企業や労働搾取を助長することにもつながる。
つまり、お金の使い方が、自分の価値観を表す行動になるのです。
お金は社会の未来を選ぶ力」
この視点は、これからの時代に必要不可欠だと感じました。
② 「お金=自由」の落とし穴
よく言われる「お金があれば自由になれる」という言葉。
でも、著者はこれに明確な疑問を投げかけます。
実際には、お金が増えるほど選択肢は広がるが、同時に責任や不安も増える。
資産が増えれば、「失いたくない」という気持ちが強くなり、チャレンジが怖くなる。
そして、もっともっとと欲望が膨らむ。
本当に自由なのは、「お金がある状態」ではなく、「お金に振り回されず、自分の価値観で使える状態」だと本書は教えてくれます。
③ 「貯金では社会も自分も変わらない」
日本人は「貯金神話」が強く、「投資=危ないもの」と考える人も多い。
しかし、インフレや経済の変化を考えると、貯金だけではお金の価値は目減りしていく可能性がある。
本書が勧めるのは、単なる資産運用ではなく、「未来の社会に資する投資」。
たとえば、再生エネルギー企業や地域の教育プロジェクトに投資することで、自分だけでなく社会も豊かにしていける。
「お金を社会に流すことで、人生の意義を感じられる」
これが、本書が伝えたいメッセージのひとつです。
📚もっと「お金の本質」に迫る本を知りたい方はこちらもおすすめ:
- 『DIE WITH ZERO』感想レビュー|人生を今この瞬間から豊かにする究極のお金哲学
- 『サイコロジー・オブ・マネー』感想レビュー|お金に振り回されない心を育てる
- 『世界のお金持ちが実践するお金の増やし方』|高橋ダン式・グローバル投資思考
\関連記事を読むことで、お金の使い方がさらに深く理解できます!/
3. 実際に変わったこと・行動の変化
✅ 衝動買いを減らすように
本書を読んでから、「このお金、どこに流れるのだろう?」と考えるようになりました。
安易にネット通販でポチる前に、その企業の背景を調べたり、地元のお店で買うよう意識するようになりました。
✅ ESG投資に興味を持ち始めた
もともと投資にはあまり興味がありませんでしたが、「社会に貢献する投資」があると知ってから、楽天証券でESGファンドを調べるようになりました。
まずは少額からでも始めてみようと思えるのは、本書のおかげです。
✅ 「お金=幸せ」ではないと実感
何のためにお金を稼ぎ、どう使うか?
本書を読んで、ただお金を貯めるのではなく、「自分が心から納得できるお金の使い方」をしたいと思うようになりました。
4. こんな人におすすめ!
以下にひとつでも当てはまる人は、ぜひ手に取ってみてください。
- ✅ 「お金=目的」になってしまっている人
- ✅ 投資や資本主義に疑問を持っている人
- ✅ 何となく不安だけど、何をすればいいかわからない人
- ✅ 自分の消費行動が社会にどう影響するかを知りたい人
5. まとめ:お金と社会の「関係性」を知ることで人生は豊かになる
『君のお金は誰のため』は、お金の正体を知り、資本主義の中で賢く生きるための視点を与えてくれる名著です。
- お金を稼ぐこと
- お金を守ること
- お金を使うこと
これらすべてに「社会的視点」を持つことが、現代人にとって最も大切なのかもしれません。
本書は、あなたの中の「お金観」を揺さぶり、きっと新しい一歩を後押ししてくれるでしょう。
ぜひ、一度読んでみてください。
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