【書評】『たぱぞう式 米国株お宝銘柄投資』はなぜ個人投資家にとっての「教科書」なのか?

はじめに
米国株投資に興味を持ったとき、多くの投資家がまず名前を挙げるインフルエンサーが「たぱぞう」さんです。
ブログ、YouTube、SNSで膨大な情報を発信し続けてきた彼の集大成ともいえるのが、本書『たぱぞう式 米国株お宝銘柄投資』。
タイトルを見るだけでワクワクしてしまいますが、内容は決して表面的な話ではありません。
本書では、米国株の本質から投資の戦略、お宝銘柄の選び方に至るまで、たぱぞう氏のリアルな知見が惜しみなく公開されています。
この記事では、本書を読んで私が特に印象に残ったポイントや学び、そしてこれから米国株に挑戦する人にとってどんなメリットがあるのかを、具体的に解説していきます。
書籍情報
- 書名:たぱぞう式 米国株お宝銘柄投資
- 著者:たぱぞう
- 出版社:PHP研究所
- ジャンル:投資・金融・米国株
【結論】米国株の”本質”と”優位性”を学び直す絶好の一冊
本書の核心を一言で言うと、「再現性のある米国株投資の知恵を、誰でも理解できるレベルで体系化した名著」です。
投資でよくある“雰囲気投資”から卒業し、なぜその銘柄に投資するのか、米国という市場がなぜ有利なのか──を腹落ちさせながら学ぶことができます。
特に印象に残ったのは、著者が「米国株に期待していい根拠」を理路整然と示してくれている点。感覚的ではなく、データや背景を交えて丁寧に解説されているので、再現性の高い判断力が身につくのです。
- 「長期投資の本質については、ジョン・C・ボーグルの『インデックス投資は勝者のゲーム』でも詳しく解説されています。」
- 「ウォーレン・バフェットの哲学に触れたい方は『バフェットからの手紙』をあわせて読むと理解が深まります。」
- 「“企業の永続性”に注目するなら『株式投資の未来』が特におすすめです。」
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米国株はなぜ魅力的なのか? たぱぞう流の分析
本書ではまず、「なぜ米国株なのか?」という根本から丁寧に説明されます。
- 世界トップクラスのイノベーション力(GAFAなど)
- 資本家主義を徹底した企業風土
- 配当文化の成熟
- 会計基準や情報開示の透明性
- 長期的な成長を支える人口増加
これらはすでに語られ尽くされた話ではありますが、たぱぞう氏は「表面的な強さ」ではなく、「なぜそれが今後も続くのか」という根拠に焦点を当てて解説します。
中でも印象的だったのが、「米国という国そのものが、株主を大切にする設計になっている」という指摘。
増税や規制に振り回される他国とは異なり、米国は投資家保護を基盤に置いている──その安心感が、長期投資において極めて大きなアドバンテージになると実感しました。
「お宝銘柄」の条件とは? たぱぞうが重視する3つの視点
タイトルにもある「お宝銘柄」とは、たぱぞう氏の言葉を借りれば「長期的に収益と配当をもたらしてくれる安心・安定の銘柄」のこと。
その条件として本書で繰り返されるのが以下の3点です。
- キャッシュフローが安定している企業
- 事業モデルがシンプルで理解しやすいこと
- 株主還元に積極的であること(配当・自社株買い)
特に、「よくわからない企業には絶対に投資しない」という姿勢は、ウォーレン・バフェットにも通じる“本質的な投資哲学”です。
たぱぞう氏もバフェットに深く影響を受けており、安易なトレンド株や人気株への投資は推奨していません。
銘柄選定に「ストーリー」を持てるかがカギ
たぱぞう氏がユニークなのは、「数字だけを追わない」こと。
収益やEPSなどのファンダメンタル分析ももちろん重要ですが、それ以上に大切にしているのが「なぜこの会社が伸び続けるのか?」というストーリー。
例えば、彼が推奨する【プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)】や【マクドナルド】といった銘柄は、どちらも100年以上にわたって収益を伸ばし、世界中でブランド力を維持しています。
「この企業の商品は、10年後も売れ続けているか?」
「このサービスは、人々の生活に根づいているか?」
そうした“生活者目線”を投資に取り入れることで、数字以上の安心感を得られるのです。
日本株との違いをどう見るか?
日本株と比較すると、米国株の「株主への誠実さ」は群を抜いていると著者は言います。
- 株主還元の文化(増配・自社株買い)
- 経営陣の入れ替えの早さ(成果主義)
- 投資家向けIR資料の情報開示の丁寧さ
これに比べて、日本企業は「内部留保が多い」「配当が少ない」「変化を嫌う」傾向が強く、長期投資において“もったいない”という印象が拭えないといいます。
投資初心者にとっては、日本企業の方が馴染みやすいかもしれませんが、米国株にこそ“投資家に寄り添う構造”があるということが、本書を通じて明確に見えてきます。
失敗談にも学びが詰まっている
たぱぞう氏の誠実さを感じたのが、自身の「失敗談」や「後悔した投資」についても包み隠さず語っているところです。
- 成長性に騙されてしまった某ハイテク株
- 自分の得意分野外に手を出して後悔したエネルギー株
- 短期売買に走ってしまった時期
これらの経験が、彼をして「分かる企業に投資せよ」「売買の回数を減らせ」「欲を出すな」という言葉につながっているのです。
単なる成功談や理論だけではなく、リアルな痛みと反省があるからこそ、読者にとっても「学びが自分ごとになる」構成になっています。
【読後の行動】本書を読んだあとにすべきこと3選
本書を読んだあと、やるべきことは明確です。
1. 自分の投資目的を明文化する
「いつまでに、いくらを、どんな目的で増やしたいのか」
たぱぞう氏が繰り返すのは、「目的なき投資は迷走する」という点。
2. ウォッチリストを作る
気になる米国銘柄をピックアップし、業績・配当履歴・事業内容を調べておくこと。
銘柄選定は「下準備」で9割決まるといっても過言ではありません。
3. 配当再投資戦略を考える
「投資は収入を得る手段」と考えるなら、再投資を前提にした戦略こそ王道。
とくにVYM、HDVなど高配当ETFの活用も紹介されています。
まとめ|米国株投資の「軸」が欲しい人にこそ読んでほしい一冊
『たぱぞう式 米国株お宝銘柄投資』は、単なるハウツーではなく、投資を通じて「どう生きるか」「何を信じてお金を託すか」を教えてくれる一冊です。
知識ゼロの初心者でも読みやすい構成でありながら、経験者にとっても「今までの投資を見直すきっかけ」になります。
米国株を学ぶすべての人におすすめできる、実用的かつ本質的な一冊でした。
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