【書評】『心を軽くする言葉』感想レビュー|小林正観が教える“悩まない生き方”のヒント

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はじめに:心が疲れたときに読むべき“処方箋のような本”
人間関係に悩んだとき、将来に不安を感じたとき、心が重く沈んでしまうことは誰にでもあります。
そんなとき、どうすれば心は軽くなるのでしょうか?
無理にポジティブになろうとしたり、周囲と自分を比べて落ち込んだり…そうしてますます疲弊していく人は少なくありません。
そんな現代人の心に寄り添い、シンプルな言葉で“気づき”を与えてくれるのが、小林正観さんの著書『心を軽くする言葉』です。
この本は、スピリチュアルでも自己啓発でもない、新しい切り口の“生き方の本”。
派手なテクニックや成功法則は一切登場しませんが、読み終えたあとには、自然と「まぁ、
いいか」「大丈夫かもしれない」と思える、そんな不思議な力を持っています。
著者・小林正観とは? “ありがとう”の研究家
小林正観さんは、作家・講演家・心の研究家として、全国で多くの講演を行い、人間関係や生き方に悩む人々を励まし続けてきた人物です。
宗教色を帯びず、誰でも日常に取り入れられる“心の使い方”を紹介し、「ありがとうを1日1万回言うと人生が変わる」など、独自の視点で幸せな生き方を提唱しました。
正観さんの考え方は、一言でいえば「心を整えることで、人生は自然と良くなる」というもの。
思考を無理に変えるのではなく、「見方」を変えることで、現実の受け取り方をやさしく調整していくのが特徴です。
本書のメッセージ:すべての悩みは“自分の受け取り方”次第
『心を軽くする言葉』のなかで最も印象的なのは、「人は悩みを“自作”している」という指摘です。
つまり、起こった出来事が問題なのではなく、それに対する“意味づけ”が苦しみを生むということ。これは心理学的にも「認知の歪み」に通じる重要な観点です。
例えば、「嫌われた」と思って落ち込んでいた出来事も、相手にはまったく悪意がなかった、というケースは少なくありません。
受け取り方をほんの少し変えるだけで、ストレスの大半は解消される可能性があるのです。
この本は、「どう考えれば気持ちが軽くなるか」を具体的に教えてくれます。その中でも、特に心に響いた3つの言葉を紹介します。
心に響いた3つの“心を軽くする言葉”
1. 「起きることすべてに意味がある」
小林正観さんは、起きた出来事を「良い」「悪い」とジャッジするのではなく、「何かを学ぶために起きている」ととらえる視点を持つことをすすめています。
この考え方は、マインドフルネスや禅にも通じる「今この瞬間を受け入れる姿勢」と同じです。たとえば、仕事でミスをしたときでも、「これを機に見直そう」と前向きにとらえられたら、心の重さはぐっと軽くなるはずです。
「すべては必要だから起きている」――そう信じるだけで、人生が優しく感じられるようになります。
2. 「ありがとう」は“最強の癒しワード”
本書で繰り返されるキーワードが「ありがとう」です。小林正観さんは、「ありがとうを1日1万回唱えると、人生は変わる」と説きます。
もちろん、物理的に1万回は難しいかもしれません。しかし、意識的に「ありがとう」を口にする習慣を持つだけで、驚くほど心の状態が変わることに気づかされます。
たとえば、誰かにちょっと親切にされたとき、ミスしてもフォローしてくれたとき、あたりまえの毎日に、意識して「ありがとう」を重ねていくと、心が穏やかになるのです。
科学的にも、感謝の言葉には副交感神経を刺激し、ストレスを緩和する効果があるとされています。「ありがとう」は単なる挨拶ではなく、最強の癒しワードなのです。
3. 「がんばらなくていい。すでに十分やっている」
本書の中で最も救われた言葉がこれです。
私たちは日々、「もっとできるはず」「これでは足りない」と自分を責めがちです。でも小林正観さんは、「すでにあなたはよくやっている」と語りかけてくれます。
頑張っても報われないとき、努力が空回りしているとき、「がんばらない」という選択肢があることを知るだけで、心に余白が生まれます。
この言葉は、完璧を求めて苦しくなっているすべての人に届けたい。頑張りすぎる人ほど、この一文に救われることでしょう。
実践してみて感じたこと:小さな変化が積み重なる
私はこの本を読んでから、次の3つを毎日意識して生活してみました。
- 「ありがとう」を1日100回以上意識して口にする
- 嫌な出来事が起きたら「これは学びだ」と唱える
- 頑張れない日も「今日は充電の日」と自分を許す
たったこれだけのことで、不思議なほどイライラや焦りが減ってきました。
特に、「ありがとう」を意識するようになってから、人間関係がやわらかくなった実感があります。
大きく人生を変えるのではなく、日々の“受け取り方”を変えるだけで、こんなにも生きやすくなるのか――それが、この本が教えてくれた大きな気づきです。
まとめ:心を軽くするのは、テクニックではなく“見方”だった
『心を軽くする言葉』は、誰かに押しつけることも、自分を変えようとすることもない、極めて優しい一冊です。
読むことで“考え方”がガラッと変わるというより、“視点”が少しズレることで悩みが自然に解消されていく感覚があります。
- 「悩みを手放したい」
- 「毎日がしんどい」
- 「自分を責めてしまう」
そんな人にこそ、ぜひ手に取ってほしいと思います。
小林正観さんが伝えてくれるのは、悩みの解消法ではなく、「悩まない生き方」。
その中にあるのは、ありがとうと微笑み、そして“そのままの自分を認めてあげる”という静かな優しさです。
📝最後に
- 小林正観の『心を軽くする言葉』は、悩みや不安を抱える現代人に寄り添う一冊
- 「ありがとう」を繰り返すことの力、出来事の“意味”を信じる視点が印象的
- 読後には、自分を責める気持ちがやわらぎ、心に穏やかさが戻ってくる
- 無理せず自然体で生きることの大切さに気づかされる
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました!
生き方に悩んでいる方におすすめの一冊です。
本選びの参考にしていただければ幸いです。
書籍情報
書籍:心を軽くする言葉 宇宙を味方の「か・が・み」の法則
著者:小林 正観
出版社:イースト・プレス





