【書評】数字で考えるは武器になる|仕事の成果が変わる数字思考の基本
「なんとなく」「感覚的に」「たぶんこうだと思う」
仕事でも、勉強でも、投資でも——私たちは無意識のうちに、こうした言葉に頼って判断してしまいがちです。
ですが、成果を出し続ける人ほど、数字で考え、数字で判断するという共通点を持っています。
今回紹介する『数字で考えるは武器になる』は、そんな“数字思考”を、特別な才能や数学力なしで身につけるための一冊です。
本書は、会計や統計の専門書ではありません。
**「仕事で数字をどう使えば、成果につながるのか」**を、実例ベースでわかりやすく教えてくれます。
この記事では、本書の要点を整理しつつ、
- なぜ「数字で考える人」が強いのか
- 数字が苦手な人でも使える考え方
- 今日から実務で使える具体的な視点
を中心に解説します。
📘 書籍情報
- 書名:数字で考えるは武器になる
- 著者:中尾 隆一郎
- 出版社:かんき出版
- 発売日:2019年7月
- ページ数:256ページ
- ジャンル:ビジネス書/思考法/問題解決
- おすすめ読者:
- 数字が苦手だが、仕事の成果を上げたい人
- 感覚・経験頼りの判断から抜け出したい人
- 企画・営業・マネジメントで説得力を高めたい
合わせて読みたい
思考法・仕事術(親和性が高い)
- 【書評】努力の地図|努力しても報われない理由と「正しい頑張り方」
- 【書評】1%の努力|頑張らなくても成果が出る思考法
- 【書評】仕事は楽しいかね?|正解を探すのをやめた瞬間、人生は動き出す
- 【書評】戦わずして売る技術|売り込まずに成果を出すマーケティング思考
なぜ「数字で考える」ことが武器になるのか?
まず押さえておきたいのは、数字は「正解」を出すための道具ではないという点です。
多くの人は、
- 計算が苦手
- 数字を見ると拒否反応が出る
- 正確に出せないと不安
といった理由で、数字から距離を取ってしまいます。
しかし本書が伝えているのは、
数字は「考えるための共通言語」だということ。
数字で考える人は、
- 話が具体的になる
- 説明に説得力が出る
- 感情論から抜け出せる
- 意思決定が速くなる
という強みを自然に手に入れています。
つまり、数字思考とは「頭の良さ」ではなく、仕事の精度を上げるための技術なのです。
数字が苦手な人ほど、伸び代がある
本書が優れているのは、
「数字が得意な人向け」に書かれていない点です。
むしろ著者は、数字が苦手な人ほど、この考え方を身につける価値があると繰り返し強調します。
理由はシンプルです。
数字が苦手な人は、
- 雰囲気
- 印象
- 声の大きさ
- 過去の成功体験
といった“曖昧な要素”に判断を委ねがちです。
そこに最低限の数字視点が入るだけで、判断の質は一気に変わります。
完璧な分析は不要。
大切なのは、「数字で問いを立てる」ことです。
数字思考の第一歩は「分解」から始まる
本書で何度も登場する重要なキーワードが、分解です。
成果が出ない理由を考えるとき、多くの人はこう言います。
- 売上が伸びない
- 集客が弱い
- 成果が出ない
しかし、これでは改善のしようがありません。
数字で考える人は、ここで一段階深く掘ります。
- 売上 = 客数 × 単価 × 購入頻度
- 集客 = 流入数 × 成約率
- 成果 = 行動量 × 成功確率
このように、数字に置き換えて分解することで、
「どこを改善すべきか」が一気に見えてきます。
感覚ではなく、構造で考える。
これが数字思考の基本です。
数字は「比較」してこそ意味を持つ
本書で印象的なのは、
数字は単体では意味を持たないという考え方です。
たとえば、
- 売上100万円
- 成約率5%
- 作業時間10時間
これらの数字も、比較対象がなければ判断できません。
- 先月と比べてどうか
- 目標と比べてどうか
- 他の選択肢と比べてどうか
数字で考えるとは、比較軸を持つことでもあります。
比較することで初めて、
- 良いのか悪いのか
- 改善が必要かどうか
- 続けるべきかやめるべきか
が判断できるようになります。
「だいたい」で考える勇気を持つ
意外かもしれませんが、本書は正確な数字を求めすぎるなとも教えてくれます。
重要なのは、
- 桁を間違えない
- 大小関係をつかむ
- 傾向を読む
こと。
完璧な数字を待って行動しないより、
だいたいの数字で仮説を立てて動くほうが、結果につながります。
数字思考は、行動を止めるためのものではなく、
行動を加速させるための道具なのです。
数字で考える人は「説明」が上手くなる
数字思考が身につくと、
自分の中だけでなく、他人に説明するときにも大きな変化が起こります。
- なぜこの判断をしたのか
- なぜこの方法を選んだのか
- なぜ今やるべきなのか
これらを感情ではなく、
数字を根拠に説明できるようになります。
結果として、
- 上司を説得しやすくなる
- クライアントの信頼が増す
- 無駄な議論が減る
という副次的な効果も生まれます。
数字思考は、人生の選択にも使える
本書の内容は、仕事だけにとどまりません。
- 時間の使い方
- お金の使い道
- 勉強や副業への投資
こうした人生の選択も、数字で分解すれば冷静に判断できます。
「なんとなく不安」「周りがやっているから」ではなく、
自分なりの数字軸を持つこと。
それが、後悔の少ない選択につながります。
📎 合わせて読みたい
ロジカル・学習・脳の使い方(数字思考と相性◎)
まとめ|数字は、冷たい道具ではない
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。
『数字で考えるは武器になる』は、
数字を「冷たい計算」ではなく、思考を助ける相棒として捉え直させてくれる一冊です。
- 数字が苦手でもいい
- 完璧でなくていい
- まずは分解してみる
この一歩を踏み出すだけで、
仕事の見え方は大きく変わります。
感覚に頼る働き方から一段抜け出したい人、
自分の判断に自信を持ちたい人にとって、
静かに、しかし確実に効いてくる良書です。
この記事で紹介した書籍はこちら👇
最新の記事はこちら👇

