【書評・感想】『バビロンの大富豪』ジョージ・S・クレイソン|100年読まれ続ける“お金の知恵”が人生を変える理由

結論:お金持ちになるには「収入額」ではなく「習慣」がすべて
『バビロンの大富豪』は、古代バビロニアの物語を通じて「富と幸せを築く原則」をわかりやすく伝えてくれる、まさに“お金の教科書”とも呼べる一冊です。
現代のように情報があふれる時代でも、この本の内容は古びることがありません。
むしろ、投資や副業を始める前にこそ読むべき「お金の土台をつくる本」として、多くの読者に支持されています。
なぜこの本が100年も読み継がれるのか?
本書は1926年にアメリカで出版され、全世界で数千万部を超えるロングセラー。
その理由は以下の3つに集約されます。
- ✅ 時代に左右されない普遍的な原則
- ✅ 読みやすい物語形式(寓話)
- ✅ 誰でも今日から実践できる行動習慣
古代都市バビロンの大富豪アルカドが弟子たちに語った「7つの黄金法則」は、現代にも通じる“富の本質”を見事に言語化しています。
黄金に愛される「7つの知恵」とは?
本書の中心テーマとなるのが、以下の「黄金に愛される7つの道具(習慣)」です。
1. 収入の10分の1を貯金せよ
→ まず「自分自身に支払う」習慣を身につけよう。
2. 固定費を見直し、支出を管理せよ
→ 欲望すべてを満たすのではなく、収入内で生活を整えること。
3. 貯めたお金を働かせよ
→ 貯金を「眠らせる」のではなく「働かせる」=投資へ。
4. 元本を失うな
→ 利益を求めすぎず、まずはリスクを避ける視点を。
5. 自宅を持て(※訳によっては“住まいを大切に”)
→ 無駄な支出を抑え、生活基盤を整える。
6. 老後と家族に備えよ
→ 将来に向けた保険や備えも「富の一部」と考える。
7. 自分のスキルを磨け
→ 最終的に「お金を生む力」は、あなた自身に宿る。
感銘を受けた3つのポイント
1. 「自分自身にまず支払え」の意味が深い
給料日になると、家賃・光熱費・カードの支払いなどに追われて、気づけば残らない。
そんな人にこそ刺さるのがこの教え。
「黄金は、自己にまず支払う者の懐を好んで満たす」
著者:ジョージ・S・クレイソン
出版:さまざまな出版社から翻訳多数(グスコー出版・文響社・PHP文庫など)
最初に“自分の未来のための資金”を取り分けることで、逆に心が豊かになります。
これは節約ではなく、“未来への先行投資”という考え方です。
2. 投資は「理解できるもの」に絞る
アルカドは弟子に「無知のまま金を託すことなかれ」と語ります。
これはまさに、現代のSNSや詐欺まがいの投資案件にも通じる警鐘。
「友人の宝石投資に金を託し、価値のないガラス玉になった」
著者:ジョージ・S・クレイソン
出版:さまざまな出版社から翻訳多数(グスコー出版・文響社・PHP文庫など)
このようなエピソードを通じて、「知識と判断力を磨け」というメッセージが伝わってきます。
3. 「金よりも知恵を求めよ」という逆説
物語の中で、王様がアルカドに「国民に富を教えよ」と命じた場面があります。
アルカドはまず「知恵を持たせる」ことを重視し、金を与えません。
「知恵なき者に金を与えても、それは風のごとく消える」
著者:ジョージ・S・クレイソン
出版:さまざまな出版社から翻訳多数(グスコー出版・文響社・PHP文庫など)
つまり、お金そのものよりも、“使う人間のあり方”が重要ということ。
これは教育・読書・実践を積み重ねる意味を再確認させてくれます。
『バビロンの大富豪』を読んで感じたこと
✔️ お金の問題は「収入の多さ」ではなく「考え方と習慣」の問題だった
収入が少ないから貯まらない、ではなく、「管理できていない」「使いすぎている」「増やせていない」だけ。
本書はそれを明快に気づかせてくれます。
✔️ シンプルだからこそ「本質」が伝わる
最近のマネー本やSNSでは「複雑な投資戦略」や「裏技」ばかりが取り上げられがち。
しかし本書は、「貯める」「守る」「増やす」「学ぶ」という基本にフォーカスしています。
まさに、あらゆるお金の学びの“原点”として読むべき一冊です。
この本をおすすめしたい人
- お金がなかなか貯まらない人
- 副業・投資を始めようと思っている人
- お金の不安から解放されたい人
- シンプルで本質的な知恵が欲しい人
- 金持ち父さん・貧乏父さんを読んだことがある人
まとめ:富とは「知恵」と「習慣」の結果である
『バビロンの大富豪』に出てくる言葉に、こんなものがあります。
「富とは、習慣の積み重ねであり、偶然ではない」
著者:ジョージ・S・クレイソン
出版:さまざまな出版社から翻訳多数(グスコー出版・文響社・PHP文庫など)
今すぐ収入が何倍にも増えるわけではありません。
でも今日から「収入の一部を自分に支払う」「お金を学ぶ」「未来に備える」ことはできる。
その一歩一歩が、数年後に驚くほどの差になる。
この本を読み終えたとき、そう強く思いました。
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書籍情報
書名:バビロンの大富豪 「繁栄と富と幸福」はいかにして築かれるのか
著者:ジョージ・S・クレイソン
出版:さまざまな出版社から翻訳多数(グスコー出版・文響社・PHP文庫など)





