MENU
Audible

【書評・感想】『敗者のゲーム[原著第8版]』|投資で勝ち続けるために知っておくべき真実とは?

shiro_kitsune

はじめに:投資の本質に気づかせてくれる名著

「投資で勝ちたい」

そんな思いを持って株式市場に参入した多くの人々が、気づけば大きな損失を抱え、市場から退場していく現実があります。

では、本当に勝ち続ける投資家とは、どんな考え方をしているのでしょうか?

その問いに明確な答えを与えてくれるのが、チャールズ・エリス著『敗者のゲーム[原著第8版]』です。

本書は、ウォール街の伝説的コンサルタントであるエリス氏が、長年の金融業界での経験とデータ分析をもとに書き上げた投資本の金字塔とも言える一冊。

特に、個人投資家に向けて、「市場に勝とうとする試みは敗者のゲームである」という視点から、長期的な資産形成のための最良のアプローチを提示しています。

本記事では、筆者が実際に本書を読んで感じた深い学びや、特に印象に残ったポイントを踏まえながら、投資初心者から中級者までが知っておくべきエッセンスを丁寧に解説していきます。


投資は「勝者のゲーム」ではなく「敗者のゲーム」

タイトルにもなっている「敗者のゲーム」とは何を意味するのでしょうか。

エリス氏は、かつての株式投資は「勝者のゲーム」だったと述べます。

情報が限られていた時代、優れた洞察を持つ投資家は、他人よりも早く正確な情報にアクセスすることで市場に勝つことが可能でした。

しかし現在、情報は瞬時に共有され、AIや高速取引システムによってミスプライスを突く余地が極端に小さくなっています。

つまり、プロでも市場に勝ち続けることは困難になっているのです。

このような状況では、「他人よりもうまくやろう」とすること自体がリスクとなり、「余計な売買」「タイミング投資」によって自滅することになります。

これがエリスの提唱する「敗者のゲーム」です。

つまり、「市場で勝つ」ことを目指すのではなく、「ミスを避け、負けないこと」を目指すのが、現代における最良の投資戦略だと説いているのです。


🔗 あわせて読みたい関連記事


📖 目で読む時間がないあなたへ。

『敗者のゲーム[原著第8版]』は、Audible(オーディブル)でも聴けます!
通勤・家事・運動中など、「ながら時間」に“投資の極意”をインプットしませんか?

🎧 初回30日無料で聴き放題 → Audibleで今すぐ聴く
※解約も簡単、無料期間だけの利用もOK!


個人投資家の最適解は「インデックス投資」

エリス氏は、個人投資家が長期的に成功するための最良の手段として「インデックスファンドへの投資」を強く推奨しています。

✔ なぜインデックス投資が有利なのか?

  • コストが低い:アクティブファンドに比べ、信託報酬などのコストが圧倒的に低い。
  • 分散が効いている:市場全体に投資するため、個別銘柄のリスクが分散される。
  • パフォーマンスが安定:長期的に見れば、多くのアクティブファンドを上回るリターン。

特に本書では、過去の膨大なデータを使って、「ほとんどのアクティブファンドが市場平均に勝てていない」事実を突きつけてきます。

このデータの積み上げこそが、本書の説得力を生み出している要因です。


投資で成功するための「心構え」と「ルール」

エリス氏は、投資において最も重要なのは「知識」よりも「行動」であると繰り返し説いています。特に重要な心構えとルールは以下の通りです。

① マーケットタイミングを狙わない

どんなプロでも、相場の天底を完璧に見極めることはできません。

にもかかわらず、「今が買い時か?」と考え続けることは無駄であり、むしろ損失のリスクを高めると警告します。

② 感情に左右されない

恐怖や欲望によって判断を誤るのが、個人投資家の最大の敵。

特に暴落時にパニック売りをしてしまえば、回復相場の恩恵を受けることができません。

③ 長期視点で運用する

市場は短期では予測不能な動きをしますが、長期的には経済成長とともに緩やかに上昇します。

この「複利の力」を信じて、静かに保有を続けることが大切です。


投資信託や証券会社との付き合い方

本書では、証券会社やアドバイザーが必ずしも投資家の味方ではないという現実にも言及しています。

彼らの多くは手数料収入を目的としており、売買を繰り返させることで利益を上げています。

投資家は、自分の利益を守るために以下のことを心がけるべきです。

  • 不要な売買を避ける
  • 説明責任のある商品だけを選ぶ
  • 手数料に注意を払う
  • 自分で判断できる知識を持つ

これらの点からも、やはり低コストのインデックスファンドこそが合理的な選択となります。


読後の気づきと行動への変化

本書を読み終えて最も強く感じたのは、「投資で成果を出すためには、難しいことをする必要はない」という事実です。

むしろ、成功する投資とは、シンプルで、退屈で、静かなプロセスであることが多い。

読後すぐに、私は以下の行動をとりました。

  • 毎月の積立額を見直し、インデックスファンドへの投資比率を上げた。
  • アクティブファンドの中で、パフォーマンスが微妙なものを解約。
  • 投資日記をつけて、感情に流されずにルール通りに運用する仕組みを整備。

つまり、「手を動かすより、動かさない努力」が重要なのです。


まとめ:投資で失敗しないための必読書

『敗者のゲーム[原著第8版]』は、数多くの投資本の中でも、特に「市場とどう付き合うか」「自分とどう向き合うか」を本質的に教えてくれる一冊です。

投資初心者にとっては、最初に読むべきバイブルとして。

中級者にとっては、行動を見直すための指南書として。

そして上級者にとっても、投資哲学を再確認する良書として、あらゆるレベルの読者に価値を提供します。


🔗 あわせて読みたい関連記事


💡 読書が続かない方に朗報!

伝説の投資本『敗者のゲーム』を「聴く読書」で手軽に学ぼう。
耳から学べば、あなたの投資スタイルが劇的に変わるかも?

🔗 Audibleなら無料体験OK! → 今すぐ聴く


📚 書籍情報

  • 書名:敗者のゲーム[原著第8版]
  • 原題Winning the Loser’s Game, 8th Edition
  • 著者:チャールズ・エリス(Charles D. Ellis)
  • 翻訳:鹿毛雅治(かげ・まさはる)
  • 出版社:日本経済新聞出版

ABOUT ME
しろきつね
しろきつね
ブロガー / 会社員
会社員として働くだけではリスクが大きすぎると思い、2024年にブログを開始。本が大好きで本好きの方と繋がりたい! 人生の目標は毎日ワクワク心が踊る日々を送ること。 そして静かな街で犬と猫に囲まれてのんびり平穏な日々を過ごしたい。
記事URLをコピーしました