好きなことは“遠い夢”じゃない──『好きなことしか本気になれない。』が教えてくれた“働き方”の真実

結論:やりたいことは「思い出すもの」。本気は“好き”からしか生まれない
「やりたいことが見つからない」
「仕事が楽しくない」
「このままで人生が終わるのは嫌だ」
そんな不安を抱えていた私に、南章行さんの『好きなことしか本気になれない。』は、まるで背中をそっと押してくれるような一冊でした。
本書が伝えてくれるのは、「好きなことは、人生の推進力になる」というシンプルで力強いメッセージ。
やりたいことがわからないなら、まずはやってみる。
嫌いなことにもヒントがある。
好きなことを仕事にするには“現実”も“覚悟”も必要。
でも、だからこそ“納得感”のある人生を歩める
この記事では、そんな本書から得た気づきや学びを、自分自身の体験とあわせて丁寧にご紹介します。

著者・南章行さんとは?エリート街道から“好き”を選んだ男
南章行さんは、外資系投資銀行からキャリアをスタートさせ、その後ランサーズを創業。
「クラウドソーシング」のパイオニアとして知られる起業家です。
一見、華やかで順風満帆なキャリアを歩んできたように見えますが、本書ではその裏にある葛藤や迷いが赤裸々に語られています。
南さんは言います。
「好きなことしか、本気にはなれない」
著者:南章行
出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン
この言葉の重みは、彼自身が“お金”や“肩書き”のためではなく、“納得”のいく人生を選び続けてきた証なのだと感じました。
「好きなこと」は探すものじゃない。思い出すものだ
本書の中で何度も強調されるのが、「好きなことは“探す”ものではなく、これまでの人生の中に“思い出す”ものだ」という考え方です。
私自身、「自分は何がしたいのか」「やりたいことがわからない」と悩んでいました。
でも南さんの言葉を読んで、ハッとしました。
「子どものころ夢中になっていた遊び、誰かからよく頼まれること、ついやってしまうこと。その中に“好き”が隠れている」
著者:南章行
出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン
振り返れば、私は昔から文章を書くのが好きでした。
作文も日記も、誰に言われなくても書いていた。
でも「それで食べていけるわけない」と勝手に決めつけて、大人になってからは封印していたのです。
この本を読み終えたあと、「あの頃の“好き”を、もう一度信じてみよう」と思えるようになりました。
「やりたいことがわからない」の正体は、“やっていない”から
本書の中で特に印象に残ったのが、
「やりたいことがわからないなら、まず動いてみること」
著者:南章行
出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン
というメッセージです。
南さんは、自身のキャリアを「トライ&エラーの連続だった」と振り返っています。
やってみて初めて、「これは違う」と分かる。
逆に言えば、頭の中だけで考えていても何も変わらないのです。
これは、私のブログ運営にも通じました。
「書くことを仕事にしたいけど、読まれるのか?稼げるのか?意味あるのか?」そんなことばかり考えて一歩が出なかった私。
でも、「とにかく書いてみよう」と始めてから、ようやく“手応え”のようなものが生まれました。
アクセス数はまだ少ないけれど、試行錯誤して記事を構成し、読者の反応を見る。
その積み重ねの中に、「やりたいこと」の輪郭が少しずつ見えてくるのです。
「嫌いなこと」にも、実はヒントがある
面白いのは、南さんが「嫌いなこと」からも自分を深く知っていった点です。
投資銀行で高収入を得ていたにもかかわらず、彼は「お金のために働くことにワクワクしない」という違和感を抱いていました。
この“違和感”を無視せず、じっくりと向き合ったからこそ、自分が本当に求める「誰かの役に立つ仕事」「新しい価値を生む挑戦」にたどり着いたのです。
私もこれには共感しました。
営業職をしていた時、「数字に追われる仕事がつらい」「ノルマを達成することに意味を感じられない」と悩んでいた自分。
でもその苦手意識から、「相手に役立つ情報を届けたい」「売るより、伝えたい」という今のライター志向が生まれたことに、ようやく気づきました。
「好きなことを仕事にする」のは、決して楽じゃない。でも…
本書の中で、南さんはこうも語っています。
「“好きなこと”で生きるのは、決して楽な道ではない。むしろ苦しいことも多い。でも、苦しくても続けられるのが“好きなこと”の力だ」
著者:南章行
出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン
これは、理想論ではありません。
むしろ、“好き”で食べていく現実を、正面から語ってくれているのです。
私も文章を書き始めた当初は、1記事に何時間もかけても思うように書けなかったり、「全然読まれない」と落ち込むことばかりでした。
でも、それでも「また書きたい」と思う。
それこそが、“好き”の証なのだと思います。
目指すべきは「成功」より「納得感」
南さんが本書で繰り返し伝えているのが、「成功を目指すな、納得感を目指せ」ということ。
SNSでの承認欲求や「他人と比べて自分はどうか」といった外的評価に振り回されがちな現代。
でも、他人の“正解”ではなく、自分の中の“納得”に耳を傾けることこそが、充実した人生につながる。
この考え方には、心から共感しました。
たとえ年収が下がっても、安定がなくても、自分が納得できる選択をしているーー
それだけで、生きる実感は変わります。
読後に起きた、私の小さな決意
この本を読み終えて、私はある決意をしました。
「もっと、自分の“好き”に正直になってみよう」と。
これまでは、収入や肩書き、人の目を気にして、無難な選択ばかりしていました。
でもこれからは、「文章を書くこと」「伝えること」を仕事の中心に据えると決めました。
まだまだ試行錯誤中ですが、小さくても「自分で選んだ道」を歩んでいるという感覚があります。
そして、その一歩を踏み出す勇気をくれたのが、この一冊でした。

まとめ:あなたの“好き”は、もう心の中にある
『好きなことしか本気になれない。』は、「やりたいことが見つからない」と悩むすべての人に寄り添ってくれる本です。
- “好き”は過去の経験にすでにある
- “嫌い”の中にもヒントがある
- まずは小さく始めてみる
- “成功”よりも“納得感”を大切に
そんなメッセージが、あたたかくも力強く心に響きます。
「自分らしく働きたい」「迷いながらも前に進みたい」そんなあなたにこそ、ぜひ読んでほしい一冊です。
「好きなことは、人生の推進力になる」
著者:南章行
出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン
その言葉が、あなたの未来を動かす一歩になることを願って。
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「“好き”を仕事にしたい」と思った方には、やまもとりゅうけん氏の『人生逃げ切り戦略』もおすすめです。現代を生き抜くための「個人で稼ぐ力」の磨き方が実践的に学べます。
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書くことに興味がある方には、山口拓朗さんの『世界一ラクにスラスラ書ける文章講座』もおすすめです。
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📕 書籍情報
📚 参考文献
書籍:『好きなことしか本気になれない。』
著者:南章行
出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン





