【感想・書評】『そもそも文章ってどう書けばいいんですか?』|読まれる文章の“本質”がわかる一冊

結論:文章は「センス」ではなく「技術」で書けるようになる
『そもそも文章ってどう書けばいいんですか?』を読んで、私が得た最大の学びは――
「文章は才能ではなく、正しい“考え方”と“型”を知れば、誰でも上達する」ということです。
文章を書くことに苦手意識がある人、伝わらないと悩んでいる人にとって、本書は“文章の迷子”から抜け出すための地図そのものでした。
はじめに:読まれる文章が「書けない」あなたへ
「文章を書くのが苦手」「何を書けばいいかわからない」「最後まで読んでもらえない」──そんな悩みを抱える方にこそ読んでほしいのが、山口拓朗さんの著書『そもそも文章ってどう書けばいいんですか?』です。
私自身、ブログやSNSで文章を書いているにもかかわらず、「伝えたいことが伝わらない」「途中で離脱されてしまう」ことに悩み続けていました。
本書は、そんな私の“書くことへのモヤモヤ”を解決し、「読まれる文章とは何か?」という本質を明確にしてくれた一冊です。
この記事では、本書を読んで得た気づきや学びを、ブログ運営者・情報発信者としての視点でレビューしていきます。
書く前に必要なのは「書き方」より「考え方」っq
文章は「頭の中の整理」から始まる
本書の冒頭で強調されているのは、「文章は“書く”前に、まず“考える”ことが重要」という点です。
つまり、いきなり書き始めるのではなく、以下の3点を明確にする必要があると山口氏は述べています。
- 誰に伝えるのか?(ターゲット)
- 何を伝えたいのか?(メッセージ)
- なぜそれを伝えたいのか?(目的)
この3つの要素がブレていると、どれだけ技巧的な文章を書いても相手には響きません。
逆に、たとえ拙くても「誰に・何を・なぜ」が明確な文章は、不思議と読者の心を打ちます。
私自身、ブログを書く際に「自分が書きたいこと」だけを優先していたことに気づきました。
読者目線に立つことで、ようやく“伝わる文章”が生まれるのだと痛感しました。
「型」を知れば、文章はうまくなる
PREP法は最強の武器になる
本書では、論理的で説得力のある文章を書くための「型」がいくつか紹介されています。
中でも特に実用的なのが、以下のPREP法です。
- P(Point)=結論
- R(Reason)=理由
- E(Example)=具体例
- P(Point)=再度の結論
この構成で書くと、文章に「筋」が通り、読み手が理解しやすくなります。
ビジネスメールやプレゼン資料、ブログ記事など、幅広いシーンで応用可能です。
例として、こんな構成になります:
この本は、文章の苦手意識をなくすのに役立ちます(P)
なぜなら、誰でも使える“型”が丁寧に解説されているからです(R)
たとえばPREP法を用いた章では、例文と解説で初心者にも分かりやすくなっています(E)
だからこそ、文章力を高めたい人にとって有益な一冊なのです(P)
このように、「結論から伝える」ことで、読者は安心して続きを読めるようになります。
「読み手目線」で文章は変わる
書き手の“思い”より、読み手の“悩み”を
山口氏は、「自分の思いをぶつけるだけでは、読まれる文章にはならない」と断言しています。
読者は、自分にとって“役に立つ”情報、“感情を動かす”メッセージを求めているのです。
本書で紹介されているテクニックのひとつに、「読み手の悩みに寄り添う問いかけから始める」があります。
たとえば──
「何を書けばいいかわからない…」
「文章を書いても誰にも読まれない…」
このような“共感”からスタートすることで、読み手との距離が一気に縮まり、離脱を防ぐことができます。
実際、私もブログ記事の冒頭に「読者の悩み」を入れるようにしてから、平均滞在時間が明らかに延びました。
文章は“感情”で動かす
「論理+感情」が最強の伝え方
論理的な文章だけでは、人の心は動きません。
だからこそ、感情を揺さぶるストーリーや比喩、体験談が大切です。
本書でも、
「読者の“共感ゾーン”を刺激せよ」
著者: 山口拓朗(やまぐち・たくろう)
出版社: 日本実業出版社
という表現が何度も出てきます。
印象的だったのは、「自分の“失敗談”は読者の心を動かす最強の武器になる」というアドバイスです。
失敗の中にこそリアルな感情があり、読者も「自分ごと」として読めるからです。
書き方より「書き続ける」ことの大切さ
書くことで見えてくるものがある
「文章力は筋トレと同じ」と山口氏は語っています。
どれだけ本を読んでも、実際に“書く”ことでしか文章は上達しません。
大切なのは、「完璧を目指さない」こと。
とにかく書く。そして公開する。反応を見る。改善する。──
このサイクルが、あなたの文章力を飛躍的に成長させてくれるのです。
実際、私自身も最初は読まれなかったブログが、書き続けているうちに少しずつアクセスが伸び、PVも月間1,000を超えるようになりました。
読まれる文章を書きたい人にこそ読んでほしい
本書を読み終えたとき、「文章を書くことは特別なスキルではない」ということに気づかされます。
誰でも、読み手に向き合い、正しく考え、丁寧に書けば、「伝わる文章」が書けるのです。
特に以下のような方には強くおすすめしたい一冊です。
- ブログやSNSで発信しているが読まれない人
- メールや企画書がうまく伝わらず悩んでいる人
- コピーライティングに興味がある人
- 書くことが苦手なすべての人
まとめ:読まれる文章は「才能」ではなく「技術」
『そもそも文章ってどう書けばいいんですか?』は、すべての書き手にとっての「バイブル」ともいえる一冊です。
読まれる文章を書くには──
・相手を想像する力
・伝える目的を明確にする力
・構成を工夫する力
・感情を動かす力
が必要であり、それはすべて「学べる力」です。
本書を読んで、私は「書くこと」への自信と「伝えること」への責任を再認識しました。
読まれる文章を書きたいなら、まずこの一冊から始めてみてください。
「あわせて読みたい」
👉『マネするだけで「文章がうまい」と思われる言葉を1冊にまとめてみた。』
の書評記事もぜひご覧ください。すぐに使えるフレーズや表現の引き出しが学べます。
「情報を整理して伝えるのが苦手…」という方には、要点を簡潔にまとめる技術が学べる
👉『9割捨てて10倍伝わる「要約力」』
のレビューもおすすめです。伝わる文章の“引き算”思考が身につきます。
継続的に書くことが苦手な方は、習慣化のコツをやさしく教えてくれる
👉『書く習慣(いしかわゆき)』
の記事も参考になります。文章を書くハードルが驚くほど下がりますよ。
さらに、話し方の工夫で日常のコミュニケーション力も磨きたい方は、
👉『人は話し方が9割(永松茂久)』
の感想記事もどうぞ。“伝え方のスキル”は書き手にとっても必須です。
そして、あなたの弱みや等身大の言葉を“売れる文章”に変えたい方には、
👉『あなたの「弱み」を売りなさい(川上徹也)』
のレビュー記事もおすすめです。戦わずに選ばれる文章のヒントが詰まっています。

📚 書籍情報
- 書名: そもそも文章ってどう書けばいいんですか?
- 著者: 山口拓朗(やまぐち・たくろう)
- 出版社: 日本実業出版社





