【感想・書評】『世界一ラクにスラスラ書ける文章講座』|文章が苦手でも“伝わる”が実現する究極の一冊

結論:この本は、「書けない」を「書ける」に変える“文章の取扱説明書”だ!
「文章を書くのが苦手」「何から書いていいかわからない」「読み手に伝わっていない気がする」──そんな悩みを抱えるすべての人にとって、山口拓朗さんの『世界一ラクにスラスラ書ける文章講座』はまさに救世主といえる一冊です。
本書は、テクニックや精神論ではなく、“根本的に書けない原因”に優しく寄り添いながら、誰でもスラスラ書けるようになるための具体的な方法論を提示しています。
読み終えたとき、「自分にもできる」「やってみよう」と行動したくなる一冊です。

1. 書けないのは“才能”の問題ではない
本書の冒頭で語られている重要なメッセージ。
それは、「文章は才能ではなく、型と順序で書けるようになる」という事実です。
多くの人が、「うまく書けない」「思考がまとまらない」「何を書いていいか分からない」と感じているのは、“型”を知らないから。
つまり、方法論を学んでいないだけなのです。
山口氏はこの「文章の型」を“3ステップ×5つの文章タイプ”に分類。
具体的には以下のような流れです。
- 型1:PREP法(結論→理由→具体例→結論)
- 型2:SDS法(要点→詳細→要点)
- 型3:物語型(起承転結で伝える)
- 型4:問題解決型(問題→原因→解決策)
- 型5:比較型(AとBを比較して主張を強調)
つまり、「自分が今、どの型で何を伝えたいか」が明確になれば、書くことに対するハードルは一気に下がるのです。
2. なぜ“伝わる文章”はスラスラ書けるのか?
多くの人が“スラスラ書けない理由”は、書く目的が曖昧だからです。
本書では、「誰に・何を・どう伝えたいのか」を明確にすることで、書くスピードと質が劇的に上がることが示されています。
文章とは、読者と情報を共有するための“橋”のようなもの。
自分の頭の中にある思いや情報を、相手の脳に届ける。
そのとき、以下の3点が明確であることが重要です。
- ターゲット(誰に)
- 目的(何を伝えたいのか)
- 手段(どう伝えるか)
つまり、文章の目的が「伝える」ではなく「伝わる」に変わった瞬間、自然と読み手の視点
を持てるようになり、文章が“独りよがり”ではなく“共感”へと変化するのです。
3. 書き出しに迷わなくなる「型」の威力
本書が秀逸なのは、「書き出しの呪い」から解放してくれる点です。
多くの人が、文章を書こうとしたときに“最初の一文”で止まってしまいます。
しかし山口氏は、「書き出しは『型』に頼っていい」と断言しています。
たとえば、「PREP法」であれば、こう始めることができます。
「文章は誰でもうまくなれる!
その理由は、“型”に従えばよいからです。
たとえば本書で紹介されているPREP法を使えば……」
このように、最初に「結論」さえ提示してしまえば、あとはその理由や例を添えていくだけで“構造的な文章”が出来上がります。
4. 実践ワークと図解が「書ける自信」を育てる
本書が他の文章術と違う点。
それは、読者が実際に手を動かす“書くトレーニング”が豊富に用意されている点です。
読んで終わりではなく、すぐに試して、フィードバックしながら上達できる構成になっているのが特徴です。
たとえば、
- 書きたいテーマを3行で整理してみる
- ターゲットを1人に絞って言葉を届ける練習
- 「伝えたいこと」を30秒で説明してみる練習
こうしたワークが各章にちりばめられており、読んでいるうちに自然と「手が動いている自分」に気づきます。
インプット→アウトプットの循環を回す仕組みが非常に優秀です。
5. 読者の心をつかむ「共感」の作法
単に情報を羅列するだけでは、読者の心には届きません。
本書では、“共感を生むコツ”についても丁寧に解説されています。
その中で特に印象的だったのが、以下の2つのポイントです。
- 「自分ごと」として読めるかどうか
→ 読者が「これは自分のことだ」と思えるような事例や言葉を使う。 - 「感情」を載せる
→ 数字や事実だけでなく、書き手の想いや体験を込める。
山口氏は、「感情のない文章は、心に届かない」と言います。
どんなに正しく、整った文章でも、そこに“人間味”がなければ読まれないという事実。
これは、特にブログやSNSで読まれる文章において非常に重要です。
6. 「伝える力」はすべての人生に効くスキル
この本を読んで感じたのは、「文章力=人生を切り開く力」だということです。
伝える力がある人は、
- 就職・転職で強い
- 営業成績が上がる
- SNSで影響力が出る
- ブログや副業で稼げる
- 人間関係がスムーズになる
……というように、人生のさまざまな場面で“有利”になります。
本書を読めば、「文章は特別な人のものではない」「正しい方法で学べば、誰でもうまくなる」と、やる気が湧いてきます。
7. 実際に読んで「変わった」私の感想
私はブログを運営していますが、「読まれる文章とは何か?」を常に考えながら書いています。
正直、最初は書くのが苦痛 でした。
しかし、この本を読んでからは「型に従えばいい」と考えることで、書くスピードも質も格段に上がりました。
とくに、「PREP法」を使った記事構成は、検索エンジンにも評価されやすく、SEOにも効果抜群。
文章に“構造”があると、読者の途中離脱も減り、最後まで読んでもらえる確率が上がったことを実感しています。
まとめ:読んで終わりにしない、「手を動かす」ための一冊
『世界一ラクにスラスラ書ける文章講座』は、文章に悩むすべての人にとって、「希望の光」になる本です。
- 書けないのは才能ではなく、方法を知らないだけ
- 伝えるのではなく、「伝わる」文章が大事
- 型に従えば誰でもスラスラ書けるようになる
- 感情や共感が、読者の心を動かす
あなたがもし、「文章を書くこと」に少しでも不安を感じているなら、この本は間違いなく役立つはずです。
ぜひ一度、読んでみてください。
書くことが“楽しい”と思える瞬間が、そこにあります。
書籍情報
- 書名:世界一ラクにスラスラ書ける文章講座
- 著者:山口拓朗
- 出版社:日本実業出版社
📚あわせて読みたい





