【感想・書評】『会社勤めのモヤモヤを吹き飛ばす副業の思考法』

〜不安定な時代を生き抜く“攻め”の副業マインドとは?〜
結論:副業は「やるか・やらないか」ではなく、「どう活かすか」の時代へ
國富竜也氏の『会社勤めのモヤモヤを吹き飛ばす副業の思考法』は、会社員が抱える閉塞感や将来への不安を、「副業」という選択肢によって根本から打ち破るヒントにあふれた一冊です。
本書の最大の魅力は、「今の環境に不満があるなら、変えよう」という安易な転職促進ではなく、現実的で戦略的な副業マインドを伝えている点にあります。
会社にしがみつく不安、漠然とした収入への恐怖、いつか独立したいという思い——そんな悩みを持つすべてのビジネスパーソンに対して、國富氏は「副業こそが最強のリスクヘッジであり、チャンスの源泉」と説きます。
なぜ会社員はモヤモヤするのか?——その正体を見抜く鋭い視点
國富氏は「モヤモヤ」の正体を明確に言語化しています。
- 仕事の成果が評価されない
- 自分の市場価値が見えない
- 未来が描けない
これらは、多くのサラリーマンが日常的に抱える感情でありながら、誰にも相談できず、やり過ごしてしまうもの。
しかし著者は、「副業」によってこれらの問題に光を当て、「自己決定感」を取り戻すことができると語ります。
副業を通じて、自分の力でお金を稼ぐ経験を積むことで、「自分の人生を自分で動かしている」という感覚を得られる。
その実感こそが、働き方や生き方に自信を持たせ、閉塞感からの脱出につながるのです。
副業はスキルより「思考」が重要
副業というと、「専門スキルがないと稼げない」と思いがちですが、本書はそれを真っ向から否定します。
キーワードは「思考法」
- 自分のリソース(時間・経験・人脈)をどう活かすか
- リスクをどう分散し、試行錯誤を積み上げていくか
- どんな副業モデルが“自分に合っているか”を見極める視点
たとえば、「ブログで月に1万円稼ぐ」ことが、最初は取るに足らない金額に見えるかもしれません。
しかし、それは「自分の力で価値を提供し、報酬を得た」というれっきとした成功体験です。
この“自己効力感”の積み重ねが、やがて副業を「選択肢」から「武器」に変えるのです。
本書で紹介されている「副業のタイプ」は?
本書では、多様な副業モデルを紹介していますが、注目すべきは以下の3つ。
① スキル活用型副業
デザイナー、ライター、コンサルなど、自分の職業経験を活かす王道の副業。
本業の延長として取り組める反面、単価や案件獲得に戦略性が求められる。
② 仕組み構築型副業
ブログ・YouTube・Kindle出版・物販など、仕組み化によってストック型の収益を目指すモデル。
初期労力は大きいが、継続すれば“自動収益”に近づく。
③ 起業前夜型副業
小さな実験から始め、将来的な独立につなげるモデル。
國富氏自身もコーチング・情報発信などからキャリアを広げた実例を紹介しています。
ポイント:
重要なのは「どれが儲かるか」ではなく、「どれが続けられるか」。
「時間がない」「バレたらどうする」…副業の不安をどう乗り越えるか
副業を始めたくても、多くの人が二の足を踏むのは以下のような理由からです。
- 時間がない
- 家族に理解されない
- 会社にバレるのが怖い
- 稼げる自信がない
これに対して著者は、具体的なマインドセットと実践策を提示しています。
✔ 時間がない →「朝活」と「スキマ時間活用」で月10時間を確保
✔ バレたくない → 所得管理と届け出、会社の就業規則を熟読
✔ 稼げない → 最初から大きく稼ごうとせず、まずは“体験”に重きを置く
特に印象的だったのは、「副業は“逃げ道”ではなく“鍛錬の場”」という言葉。
副業は単なる副収入ではなく、本業以上に「自分の価値観を映す鏡」として機能するのです。
実体験からくる説得力——著者の「副業から起業」ストーリー
國富氏自身、もともとは会社員として働いていた人物。
副業でWebライター・コーチングを始め、やがて独立。
その経験がベースにあるため、内容に机上の空論が一切ありません。
「副業で月に3万円稼げるようになったとき、心が軽くなった」
「本業で何かあっても“自分には副業がある”と思える安心感が違う」
このようなエピソードには、大きな共感と現実味があります。
「自分にもできるかもしれない」と思わせてくれるのが、本書の強みです。
この本はどんな人におすすめか?
- 今の仕事に不満や不安を感じている人
- いつか独立したいと思っているが、一歩が踏み出せない人
- 副業をしてみたいが、何から始めていいか分からない人
- 転職や起業にリスクを感じている人
単なる副業ハウツーではなく、副業を通して「人生の舵を自分で握る」ための思考法が詰まっているからです。
印象に残った言葉
- 「会社に依存しない自分を育てよう」
- 「副業で培った経験が、やがて本業を救うこともある」
- 「まずは“稼げるか”より、“ワクワクするか”で選ぼう」
著者:國富 竜也
出版社:KADOKAWA
おわりに:副業は、モヤモヤの出口であり、人生の入口
副業を始める理由は人それぞれですが、根底にあるのは「現状を変えたい」という思い。
國富竜也氏の『会社勤めのモヤモヤを吹き飛ばす副業の思考法』は、その思いに応え、背中を押してくれる一冊です。
もしあなたが今、将来に不安を感じていたり、もっと自分らしい働き方を模索しているなら、ぜひ本書を手に取ってみてください。
そこには、“自分の人生を取り戻す”ためのヒントが、きっと見つかるはずです。
📗書籍情報
- タイトル:会社勤めのモヤモヤを吹き飛ばす副業の思考法 収入・転職・起業のリスクに打ち勝つ次世代型「働き方」
- 著者:國富 竜也(くにとみ りゅうや)
- 出版社:KADOKAWA
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📘 書籍情報
- タイトル:会社勤めのモヤモヤを吹き飛ばす副業の思考法 収入・転職・起業のリスクに打ち勝つ次世代型「働き方」
- 著者:國富 竜也(くにとみ りゅうや)
- 出版社:KADOKAWA





